レセプトって何? それはどこへ請求するの

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ほーむ

         レセプトとはどんなものか? 開示請求したい人のために。

     レセプト=診療報酬明細書といいます

  医療機関から、支払い機関への請求書のことです。
  その月に診療した患者さん一人一人について、個別に作るのです。
  昔は、月末から月はなにかけて、深夜まで手書きで作成していましたが、
  現在では、毎日の診療をその都度入力しておき、月はじめにレセプト用紙に
  印刷する*レセプト用コンピュータを使用している医療機関が多くなりました。

                                 *レセコンともいう。(怪文書大全の辞典・雑誌の館「明快医療用語辞典」参照)

 レセプトの実物を見たいかたは、こちらをどうぞ。
   
A. レセプト全体を見る。
   B. 名前など事務欄を見る。
   C. 点数欄を見る。
   D. 摘要欄を見る。

 A-D のレセプトは4月診療分から変更になります。

 5月になったら新しいレセプトで説明致します。

 レセプトに記載される事務的事項
   *いつの診療分か(年月)
   *保険者の番号・保険証の記号番号    
   *患者さんの名前と生年月日
   *傷病名
   *診療開始日と転帰(治ったかどうか)
   *診療実日数(何日受診したのか)

◎この部分のレセプトを閲覧する上での注意事項。

  傷病名はどうなってるのか?
    主治医の説明と違う場合があるがその理由は?
      理由は「レセプト審査の実情」をご覧下さい。

 レセプトに記載される診療内容
   *初診の回数と点数
   *再診の回数と点数(時間外休日深夜加算)
   *指導の回数と点数
   *在宅の回数と点数
       (往診や訪問診療/夜間など加算)
   *投薬の回数と点数
       (内服薬・外用薬など処方料)
   *注射の回数と点数
       (皮下、静脈注射、点滴など)
   *処置の回数と点数(外傷その他の処置)
   *手術・麻酔の回数と点数
   *検査の回数と点数(血液・尿その他)
   *画像診断の回数と点数
   *処方箋の回数と点数(院外処方の場合)
   *合計の請求点数/薬剤一部負担金額
         ◎この部分のレセプトを閲覧する上での注意事項。

 回数について
  同じ日に複数回受診すると複数回算定されます。
  検査では、いくつかの項目を検査すると、例え1回の
  採血でも、複数回とカウントされます。
*

 薬剤一部負担金額の計算は複雑です。
     矛盾だらけです。後で説明します。
 一部負担金額と薬剤一部負担金額の合計が
 あなたが医療機関に支払った額です。

 なお、1点は10円です。
     但し5円までは切り捨てですので
     15円まで1点となります。


 検査の回数
*

  血液検査を1回受けて、GOT,GPT等とCRPなどの
  検査と、赤血球など貧血の検査を受けた場合。

   
私の所のレセコンでは検査回数は7回と記入
   されます。
   採血料1回、血液一般1回、その判断料1回、
   血液生化学検査1回、その判断料1回 さらに
   CRP等の免疫学的検査料1回、判断料1回の
   合計7回となるからです。 

  
4回しか受診してないのに7回も検査! なんて
  驚かないで下さい。そういう数え方なんです。

 
薬剤 (右の枠の@Aです)
 
  
@の場合(全て1日に3回食後服用)
    
A薬30円、B薬40円、C薬50円
    D薬70円、E薬10円を14日分処方の場合

     同時服用のため1剤なので
      
内服薬剤 1×14=14単位 2800円
      内服調剤 7点×1回   7点
      処方    37点×1回  37点

    
 レセプト右側の適用欄には
       
* 20×14 
     
とだけ記載されます。
     20点までは薬剤名は記載されません。

  
Aの場合A薬を1日1回とし、他は同じに服用。
    
A薬は1/3ですので10円、BCDEで170円 
     
同時服用ではないので2剤2種類となり、
     
 内服薬剤 2×14=28単位 2520円
      内服調剤 7点×1回   7点
      処方    37点×1回  37点

     
レセプトの適用欄には
       
* 17×14 
       
*  1×14
     
と記載されます。
      この場合の薬剤一部負担金額は420円
      です。
      薬剤費が280円減少したため、
      80円から90円自己負担分が減少する
      はずなのに、
330〜340円も負担増!

 ◎様々な矛盾

 検査の回数*
   随分昔、ある医療機関が1ヶ月に血液検査を
   40回以上も行ったとして、 かなりマスコミの
          非難を浴びました。
   何故か医師会は黙ってましたが、当時の検査
   では、例えば GOT, GPT, LDH  などを 検査す
   ると、一つ一つを1回と数えるレセコンがあり、
   例えば15項目を月に3回検査すると45回と
   カウントするということがあったようです。
    今でも、GOT,GPT 等の血液生化学Tとか
   CRP,C型肝炎等の免疫学的検査とか、
   甲状腺等の内分泌検査により回数がカウント
   されます。

 薬剤一部負担金額の矛盾
    保険で3割(2割)分を支払った上で、さらに
      2〜3種類で1日30円
      4〜5種類で1日60円
      6種類以上で1日100円
    を負担する制度は矛盾がいっぱいです。

    同時に服用する薬は例えば5つの異なった
    薬を服用していたとしても1剤と数えます。
    レセプトにそのようにして書くきまりなのです。
    ところで、その合計の薬の値段(薬価)が
    205円以下なら薬剤一部負担金額のルール
    では、1種類と数えることになっています。
    ですから、この場合は一部負担は0円です。
@
    しかし、病状が改善し、今回は1つの薬は
    1日1回で良いとなったとします。
    4つの薬は1日3回で14日分、
    1つの薬は1日1回で14日分。
    すると、1つは別に計算するので、
    2種類の時期が14日間あることになるので
     30円×14日=420円の一部負担です。
A
    いかがですか?

   薬が減って、一部負担が増える矛盾! 

    

 

 

  205円越える場合(全て1日に3回食後服用)
    
A薬30円、B薬40円、C薬50円
    D薬70円、E薬10円を14日分処方に
    F薬60円を加えた場合

     同時服用のため1剤6種類となります。
      
内服薬剤 1×14=14単位 3640円
      内服調剤 7点×1回   7点
      処方    37点×1回  37点

    
 レセプトの適用欄には1日分260円なので
       
* A薬3錠 B薬3錠 C薬3錠
                         D薬3錠 E薬3錠 F薬3錠  26×14
     と薬剤名も記載されます。
     3割負担なら250円の負担増になります。
      この場合の薬剤一部負担金額は
      6種類なので1日100円です。ですから
      100×14=1400円となります。
     60×14=840円の薬剤料が増えただけ
     なのに、保険を使いながら、なんと、
     1400+250=1650円も負担が増えるのです!
  薬剤一部負担金額の矛盾(その2)
                 (左の枠を参照)

 

 205円を越える場合
   前記
@ の5つの薬剤の場合に、病状が変化し
   さらにもう1つの薬剤を加えた場合。
  
    6つの薬剤の処方で、205円を越えるので
    全てレセプトに薬剤名を記載するため
    1日6種類となり、1日100円の薬剤自己負担
    が必要になるのです。
    理由は、レセプトに薬剤名が記載されるから
    です。              

 

 

  
  どうですか? おわかりいただけたでしょうか?

  え? わからない? 

  そうですね。これが一発で理解できたら、

  明日から、あなたは優秀な病院事務長です。
  

  厚生省はこのしくみを改定前の10日ほど前に発表して

  「はい、4月1日からこれでやってね。

  医師会は各会員に説明しなさいよ」

  いやはや、なんとも。もうちょっと余裕が欲しいです。

   
   
   
  ところで、医療機関はレセプトを
      どこへ請求されるのでしょうか?   q
 国保の場合は県の国民健康保険団体連合会へ請求
 します。そこで審査されたレセプトは各市町村へ送ら
 れます。そこで主に資格関係がチェックされます。

 社保の場合は県社会保険診療報酬支払基金へ請求
 します。そこで審査されたレセプトは各組合へ送られ
 ます。やはり資格関係がチェックされますが、診療の
 内容に関してもチェックするようになりました。
  *
V 保険者はこんなことをしています参照。