BEYOND REASON 

第二部

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〜奇奇怪星〜

 その1  その2  その3  その4
  

 あしたという字を考えているうちにいつの間にかうとうとと居眠りをしてしまいました。
 そうです。YABU船長は集中力が長続きしないたちみたいです。

 しかし、居眠りというものは気持ちのいいものですね。
 私の居眠りは中学生のときに始まりました。
 ベテランです。
 高校生のときに著明となり、ノートの字が糸みみずのようになり・・・

 そんなこと、どうでもいい?

 そうでした。宇宙船ネーオレ号の続きでしたっけ。

 不思議なコーン星の衛星の衛星で、なつかしい物を見てしまったYABU船長・・・
 居眠りからさめたとき、たいそう驚きました。
 なにしろ、目前に下のような天体が迫っているのが見えたからです。
 

 この天体にぶつかったら、宇宙船ネーオレ号は粉々になってしまうに違いありません。
 硬そうです。
 何と名付けましょう。
 名前を付ける嬉しさの胸に深く・・・
 名前なぞ、つけている場合ではない!
 沈着冷静なYABU船長は、急ハンドルをきりました。
 水色のハンカチで額の汗をぬぐうこともなく。

 おお、この天体は、衛星でした。
 かすめるように、通りすぎた宇宙船ネーオレ号の後ろの窓から確認しました。
 

 この天体は巨大な惑星の衛星なのだ。
 なんとなく木星に似ているこの惑星。名前をニテルモク星と厳かに名付けました。
 衛星はイワダイと名付けました。
 意味は、YABU船長に聞かなくてはわかりませんが、たぶん、いいかげんに付けたのでしょう。

 YABU船長は、このニテルモク星の回りを周回してみました。

 すると、こんな風景が見られました。
 

 ニテルモク星の向こうにまさに浮かび上がった衛星イワダイ。
 この画面の下のほうに、この惑星系の太陽である CD650 があるのです。

第三部へ続く。