長い梅雨が明け、ようやく本格的な夏を迎えようとしていますが、会員の皆様には益々ご活躍のこととお喜び申し上げます。
このたび、会長を引継ぎまして3回目の日本東洋医学会関東甲信越支部「栃木県部会 学術集会」を開催するはこびとなりました。
教育講演(1)は、日本薬史学会監事の杉山 茂 先生に薬理学ご専門の立場から「薬の社会史 ―戦国時代の医師と漢方処方―」についてお話いただきます。教育講演(2)は、新進気鋭・千葉大学助教授の喜多 敏明 先生に「心理的側面を考慮した更年期障害の漢方治療」と題してご研究の一端をお話いただきます。たいへん興味深い内容のご講演です。是非ご期待下さい。
一般演題は、9題の中に新しい発表者が多く見られます。新鮮さの感じられる学術集会となり、活発な討論が期待されます。
さて、東洋医学は、平成14年度から医学生のカリキュラムに組み込まれ、医師は西洋医学と東洋医学の併用あるいは使い分けを正しく実践することが求められ時代となりました。本会は、東洋医学を通じて医学・医療に貢献することを目的としており、その役割と責任は一段と高まっていると言えます。
この意味でも、本年2月、本部会初めての試みとして開催された「市民公開講座・漢方で元気」は極めて有意義であったと考えられます。会場の栃木県文化センター(第1会議室・定員150名)は満員で、市民の皆様の漢方に対する興味と期待の大きさが感じられました。来年は、会場をより広いホールに移し、「第2回 市民公開講座」の開催を企画しております。
会員の皆様のさらなるご支援、ご協力を頂ければ幸いと存じます。
平成15年8月
日本東洋医学会関東甲信越支部
栃木県部会 会長 粕田 晴之
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