「うさぎ座とおおいぬ座」
March_Hare@研究室 さん 2001年03月13日(火) 17時15分
以下の物語はこれを見て脳内に湧き上がったらしい。
ジャックは平原にすむ動物で最も頭が良く、いたずら好きであった。
うぬぼれやさん的性格を有する。
いつもジャックは奇抜ないたずらを思いつき、それを実行して他の動物
達を困らせていた。
しかし、それでも平原は平和であった。
自信家で、自分のいたずらは、他人の迷惑である
ことをうすうす自覚しているのだが、
まあ、許してくれるだろうという、甘い考えがある。
それもオリオンが来るまでのことであったが。
狩人のオリオンは非常に弓の腕が優れ、いつもそのことを自慢してい
た。
また、彼は非常に足の速い猟犬レラプスを連れていた。
レラプスをつれてオリオンは様々な動物を狩っていった。
彼は様々な地で狩りをし、ついにジャックたちのいる平原にもやってき
たのだ。
平原の動物達はオリオンを怖れ、滅多に外を出歩かなくなった。
自分より優秀な者に対しては、嫉妬と憎しみと、
失敗を期待するという
とても人間らしい一面も持っている
しかし、鼻の利くレラプスが動物達をすみかから追い立て、オリオンが、
逃げ出した動物を狩っていった。
ついに、動物達はオリオンと戦うことを決意した。
しかし、正面から立ち向かっても返り討ちにあうことは目に見えていた。
悩んだ動物達はジャックに相談した。
ジャックは暫く考えた後、全て自分に任せるようにと答えた。
いつもいたずらをしているので、
こういうときはお役に立ちたいという
一見殊勝な心がけのようにも思えるが、
実は、自分はみんなを支配していたいという、
パターナリズムの権化なのである。
ある日、オリオンがいつものようにレラプスを連れて狩りにでると、一匹
のうさぎが姿を現した。
オリオンは弓を引き絞り、狙いを定めて射た。
しかし、オリオンが弦を放す瞬間うさぎはぱっと草むらの中に姿を消し
た。
常には露出的なのだが、
深層では、世間から隠れていたいという
切実な願望があるのだ。
舌打ちして、オリオンはレラプスにうさぎを追わせ、自分はそのレラプス
の後を追った。
うさぎは巧みにレラプスから逃げた。
逃げるにも「巧み」と形容するところは、
かなりのナルシシズムの持ち主である。
しかし、鼻の利くレラプスは決してうさぎを見失うことなく、追いかけていっ
た。
鼻が利くという描写が二度出現しているが、
これは自分は鼻が利かない、という告白である。
アレルギー性鼻炎か、副鼻腔炎に悩まされて
いるに違いない。
やがて、うさぎは森の中の泉にまでやってくると、あらかじめ用意してあっ
た穴に隠れた。
穴はフロイトによると・・・
参考文献が手元に無いのでカット。
その穴は入り口が小さく、レラプスは中にはいることができなかった。
持ち物にコンプレックスがあるようである。
やがて、オリオンがレラプスの後を追って泉までやってきた。
泉では月の女神アルテミスが水浴びをしていた。
覗き趣味があるという告白である。
アルテミスの裸身を見たオリオンはその美しさに目を奪われた。
しかし、アルテミスは人間の男に裸身を見られたことに怒り、オリオンを
殺してしまった。
強い女王様にあこがれる性格もある。
レラプスはオリオンが殺されたことに驚愕し、オリオンの側で泣いた。
その隙にうさぎは穴から抜け出し、逃げていった。
こうして、ジャックは平原からオリオンを追い出すことに成功した。
他人の業績を自分のものにしてしまう、
学者というより、政治家に向いているタイプの
ようである。
今でも夜空を見上げると、逃げるうさぎと追いかける犬の姿が見られる。
ロマンチストのようでもあるが、
実は妄想的傾向が強い。
以上より、この妄想的幻想の作者の心理的特徴を分析すれば
自分の肉体的欠陥を受け入れられず、
こういうタイプは、現実から逃避するものだが、
逆に、周囲に迷惑を撒き散らし、快哉を叫ぶという
一見、逆な行為は
自分の欠陥は気にならないという擬態なのだ。
また、覗き趣味や、意外なことに女性に虐められたいという
マゾヒズムの隠れた性格も垣間見え、その部分を隠蔽しようと、
強いうさぎを装うというような、
とても、愛らしい性格の持ち主であります。 |