コロとの日々

  コロは美猫です。
  『医学怪文書の館』の『麗しのコロ』をご覧下さい。
  一目瞭然というものです。
  2013年も6日目となった今日
  コロは死んでしまいました。
  何年ぶりかで更新するページがこれです。
  新年に相応しからぬ話題かもしれませんが
  年末年始の濃密なコロとの生活を書いてみます。  

 

 


コロと過ごしたお正月 08/1/7up

12月28日の午後、帰宅するとコロが「猫の砂」の上にうつ伏せになっていた。
排泄はしていない。抱き上げるとぐったりと力がない。
いつも昼寝をする浅いふちの付いた猫用のベッドに横たえる。意識は無い。
29日から家族が増える。
それまでコロの命は持つのだろうか。

11月ごろ、コロは食事の時に食器に顔をうずめるようにして食べることが何度かあった。食べ終わると歩けなくなることもあった。
おかしいなと思ったのは、それより少し前だったかもしれない。「コロ」と呼びかけたとき、少しだけあいた口が硬直した時のことだ。
目は開いているのだが、意識が無いように感じた。
何度目かの発作の後、犬猫病院へ連れて行った。
猫の先生は14歳という年齢のせいだろうと言った。
高齢による脳の変性、あるいは梗塞、あるいは腫瘍。
認知症による満腹中枢の麻痺もあるのか、半年の間に2.9kgから3.5kgに急激に太ったことも指摘された。
それから数週間、コロは元気な時が多く、こちらがはらはらするほど階段を駆け上がったり、台の上に飛び上がったりしていた。

顔つきはペレと同じ怪傑黒頭巾風だが色はブルーグレイ。ビロードのような毛ざわり。
抱き上げると、コロは前足を両肩に掛けて胸と腹部をぴったり私の胸にくっつけて抱き着き、あごや首に顔をこすりつけて甘える。
コロは誰にも好かれた。愛想が良いわけではない。毛ざわりのせいと、そそくさと部屋から逃げ出すほかの猫と違って、知らない人が来ても物怖じしないで適度な距離でじっと座っているからだ。

「コロ、死んじゃうの?」
帰省した孫が聞く。
コロは意識不明のまま、元気だったころ一緒に過ごしたことのある人間が到着するまでばかりではなく、また帰って行くまで、がんばって生きた。
そして6日午後、陽だまりの中で死んだ。
洗濯物を干しているサンルームは温かく、ほかの猫ものんびりと寝ている中で、いつのまにか息を引き取っていた。

コロ、ありがとう。
君を撫でると、いつも心が癒されました。
今度の年末年始の休暇は、君の看病で、ずっと一緒だったね。
おかげで、私の頭はぼんやりせずにすんだよ。
いや、本当のことを言うと、生まれてからずっと、コロが大好きだったよ。
他の猫も好きだけれどね。
でも、君は特別だったね。
意識不明で横たわるコロの写真を載せるのはしのびないが、目覚めてるような顔なので、傍によって寝ているペレと一緒なので、載せても良いよね。