かもいの上から覗くのは誰?
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 11月某夜

 夜は深々と更ける。

 クロが柱にかじりつく。

 何事だろう。

 そういえば、しきりと上のほうを見上げていたっけ。

 大好きな読書をやめてデジカメを手に
 私は、クロの興味の対象を探ることに。

 ちょっと離れて撮影してみると

お、かもいのところに何かいるぞ。

上と下とでにらみあい。

仏壇の上のほうだ。

ばちあたりめ。

と、

信心深い私は思うのでありました。

 そのうち、ペペも興味をしめし

 二匹が見上げる先に

 丸くなったねずみが

 前足をかもいにかけたまま

 下をじっと見ています。

 フラッシュをたいても全然動きません。

 死んでいるのかしらん。

 割り箸ではさんで捨てようと思い

 台所へとりに行きました。

 帰ってくるとねずみさんは

 あ、後ろ向きだ。

 
 というわけで、ねずみさんは、生きているということがわかりました。
 大変です。
 生きているということは、割り箸ではさむと、どういうことになるのでしょうか。
 割り箸は短いんです。
 入れようとゴミ箱から持ってきた、使い古した封筒は細長いんです。
 はさんだときに
 「キ〜」なんてなかれたら、どうしましょう。
 それよりも、割り箸ではさもうというときに手に飛び乗られたら・・・
 ペスト菌なんか持ってたら、治療はどうするんだ??

 え〜、このあと、猫のえさになったのかって?

 そんなことしません。

 どうしたしたのかって?

 内緒。

それにしても、猫だらけの我が家にねずみなんて。

どういうわけだい?

え?

そういうわけかい。